4・14虹の駅『うたごえカフェ』に想い馳せて。
3月 27th, 2014先に断っておかなければならない。筆者は80年代後半の生まれである。そのため、かつてあったという歌声喫茶の繁栄や、それらを拠点とした「うたごえ運動」の広がりを知らない。人前で、みんなで歌うといえば、せいぜい学生のころの合唱コンクールくらいであり、あとはもっぱらD◯MやJOYS◯UNDといったカラオケのことしか思い浮かばない。または昨今インターネット上で氾濫する「歌ってみた」の類だろうか。ストリートミュージシャンやバンドのボーカルといった経験がないかぎり、同世代なら大体おなじ感覚なのだろう。
そこで、最初に「うたごえカフェ」と聞いたときには、めずらしいというよりむしろ、まぁそういうこともあるんだろうなという、さしわたって驚きのない感覚を持った。だが、今回マヤログでイベント紹介を担当するにあたり情報をあつめるにつれ、これはどうやら、ただ右から左へ受け流すにはあまりに勿体のない貴重な催しであることがわかってきたのである。かつて、きっと筆者の父や母が今の私くらいの歳のころ、より身近に感じていたであろう文化が、今この虹の駅に辿りつくということは、ひょっとしたらちょっと凄いことではないだろうか。
今回のうたごえカフェを企画するアコーディオン奏者の望月一郎さんは、神戸市灘区の篠原南町にあるロシアン喫茶「喫茶オリーブ」で、毎月1回うたごえ喫茶を開かれてきた。現在は阪急王子公園駅前の福祉センターにて、ひきつづき活動されているという(毎月第二土曜日)。摩耶山の麓でささやかに営まれつづけてきたうたごえ文化が、ちょっと爪先立ちして虹の駅にやってくる。いつもよりすこし高くから流れだすうたごえは、山から流れる川のように、灘の街を駆けて海にとどくことも、あるのかもしれない。
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『うたごえカフェ』
日時:2014年4月14日(月) 14 :00~16:00
場所:摩耶ロープウェー虹の駅 駅舎内
参加費:500円(800曲収録歌集レンタル、ドリンク実費)
☆当日はモンテ702より、ソフトドリンクをご用意いたします(販売)。
アクセス:
JR灘駅南側/阪急王子公園南側より坂バスに乗車
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「摩耶ケーブル下」で下車
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摩耶ケーブルに乗車
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摩耶ケーブル「虹の駅」より摩耶ロープウェー「虹の駅」まで徒歩1分